優しい雨が降る時

A3サイズ

シナベニヤパネル

アクリルガッシュ、アクリル、ジェッソ


 「私があなたの涙を隠すから、思い切り泣いて良いんだよ」

 

太陽の涙を優しい雲が隠し、

あたたかい雨が降った後、

美しい景色を創りました。


【作品を制作するきっかけ】
「雨のち金魚」というとても魅力的な展示名だったので、それに合わせた作品を制作しようと案を練りました。
水槽の中で美しく泳ぐ金魚は私にとって太陽のように眩しく感じていたので、「金魚=太陽」を軸に考えました。
雨が降るときに雨雲が出てくるのは何故だろう?と考えてみたのですが、「太陽から流れる涙を隠すために、雨雲が空を覆っているのでは」と考え、この作品を制作しました。
【モチーフについて】
・太陽である金魚は、もちろん本物の金魚ではないため、様々な種類の金魚から部分的に集めて描きました。
目を閉じているのも、本物の金魚っぽさを出さないためでもあります。
・雲の女性は、最初はシンプルに女性だけを描いていましたが、太陽の金魚と同じように本物っぽさを出したくなかったため、後ろに大きな花を描きました。
花はシザンサスがモチーフになっています。花言葉は「あなたと一緒に」
・下の空はウユニ塩湖を描きました。
ウユニ塩湖は雨が降った後だからこそ、あの美しい景色が創りだされているのだそうです。

「涙を流すことは決して悪いことではなく、むしろその逆で、後に輝かしい景色が見えるようになるなのでは」という意味を込めています。
・傘は太陽の雨を受け止めるように置きました。
何気ない日常をともに過ごす存在の中に、涙を受け止めることが出来る存在があるという意味も込めています。
【色について】
「つらい時こそ泣いていい」という意味で描いているため、明るいイメージになるように暗い色は避けて塗りました。
ただ、その分メリハリが無くなったのが反省点でもあります。
【最後に】
太陽のように明るく振舞っているときでも、気付かないところで傷ついて辛い思いをしているのかもしれない。
そういうときに、太陽を隠す雲のように、泣いている太陽の傍にいることができる存在になれたらいいのに、と思うことがあります。
人前で涙を流せない、強がりで不器用な、優しすぎる太陽。
そんな太陽が、いつか心を開いて思いっきり泣くことができたら、
そのときは、お天気雨になるのかもしれません。